歯に矯正装置が付いていると歯磨きが今までみたいにスムーズに行えず、特に奥歯などは矯正装置が邪魔となり、しっかりと奥までブラシを運ぶことが難しくなります。当然ブラシが当たりにくくなってしまうため矯正装置を付ける前に比べると、プラークをしっかり除去することができずに蓄積してしまうことになります。それに伴い、むし歯になる可能性がかなり高まってしまうのです。歯と歯の隙間だけではなく、装置と歯の隙間や装置の上下など、汚れが溜まってしまう箇所が増えているにも関わらず、今までと同じ磨き方・時間ではいけませんよね。

ですが、初めての歯列矯正でどのような歯磨き方法が適切なのか分からないのは当然のことです。当院では、歯列矯正治療をされている患者様へ歯科衛生士によるブラッシング指導も行っております。

ブラシにはいろいろな種類があることをご存知ですか？特に歯列矯正中は、装置と歯の隙間にもしっかりとブラシを行き届かせ、汚れを落とすためにいくつかの種類の歯ブラシを使用することが大切です。普段使用している歯ブラシに加え、ヘッドが小さくブラシの先が少し尖っているような形の「タフトブラシ」と、よく皆さんが歯と歯の隙間のお掃除に使用することの多い「歯間ブラシ」、この３種類のブラシを使用するだけで磨き残しを減らすことができます。もちろん、使用するブラシが増えることにより、手間と時間はかかってしまいますが、美しい歯並びと口腔内を目指し、できるだけ長くご自身の歯を健康な状態で保つためには、ぜひ時間と手間をかけていただきたいのです。ブラシの種類だけではなく、フッ素入りの歯磨き剤やフッ化物洗口剤を併用することで、さらに予防に繋がります。

どれだけ丁寧に毎日の歯磨きを頑張っていても、やはりご自身によるセルフケアだけでは落としきれない汚れが日々蓄積されています。歯科医院では通常の歯ブラシでは落としきれない汚れなどを専用の機器を使用し取り除くことができます。日々のセルフケアに加え、定期的な歯科医院でのプロフェッショナルケアを受けることをおすすめします。